Nora Chipaumire / ノーラ・チッポムラ
活動紹介
日本初来日のノーラは、どんなアーティストなのか?
ダンス映像やインタビューなどを紹介します。
プロフィール
ジンバブエ、ムタレ出身。現在はニューヨークに在住。過去10年に渡り、アフリカに対する固定観念や、黒人の演じる身体、その芸術、美学の問題に取りくんでいる。
アフリカ(セネガル、ブルキナファソ、ケニア、南アフリカ)、キューバ、ジャマイカ、米国など各地でダンスを学ぶ。ジンバブエの大学の法学部を卒業後、ミルズ大学(カリフォルニア)にてダンスの修士号、および振付・パフォーマンスの修士号を取得。
2012年アルパート賞を受賞。2011年ユナイテッド・ステイツ・アーティスト・フォードのフェローである。2008年には“Chimurenga”に対して、2007年にはチッポモラが6年に亘り主役(2003年~2008年)を務め芸術助監督(2007年~2008年)も務めたアーバン・ブッシュ・ウィメンでの作品に対して、ニューヨーク・ダンス・アンド・パフォーマンス・アワード(「ベッシー賞」)を2度受賞している。2009年には映画“ノーラ”の振付でアフロポップ・リアル・ライフ賞を受賞。また、2007年マリアム・マクグローン新進振付家賞をウェズリアン大学芸術センターより受賞、2007年から2008年にかけてMANCCの振付家のためのフェローであった。
近年の作品としては、パラレル・プラットフォーム2012のためのダンスペース・プロジェクトでの“The Last Heifer” (2012)、ハーレムステージからの委嘱によるジョウォル・ウィラ・ジョー・ゾラーとの共同製作“Visible” (2011)、ケニア出身の女性アンサンブル「Jokajok!」のための作品“Kimya” (2011)、振付家のスレイマン・バドロ、音楽家オボ・アディと共演した“I Ka Nye (You Look Good)” (2010)、フレッド・バンドングと共演し、ニューヨークタイムズの紙面にて2010年のダンス作品ベスト10に選ばれた“Silence/Dreams” (2010)、トーマス・マプーモと共演し、ピッツバーグ・ポスト・ガゼッテ紙に2011年のベスト・ダンスコンサートにも選ばれた“lions will roar, swans will fly, angels will wrestle heaven, rains will break, gukurahundi” (2009)などがある。
また、チッポモラは映画にも出演しており、作品として“Dark Swan”(監督:ローリー・コイル、2011年)、アフロポップ・リアル・ライフ賞受賞作“Nora” (監督:アラ・コブガン、デビッド・ヒントン、 2008年)、ドキュメンタリー作品 “Movement (R)evolution Africa (a story of an art form in four acts)” (監督:ジョーン・フロッシュ、アラ・コブガン、2006年)がある。チッポモラは現在、アリゾナ州立大学、ベニントン大学、ミネアポリスのミネソタ大学、バーナード大学で非常勤講師を務めている。
映像(舞台作品・インタビューなど)
■映像作品 "Nora" dance screen on Tour 2010
https://www.youtube.com/watch?v=dPeCQTrajgA
■ The Last Heifer 最後の牝牛 2012年
https://vimeo.com/39245121
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「The Last Heifer」について 批評文
エヴァ・ヤー・アサンテワー("Parallels"についての記事から抜粋)
チッポモレのソロ作品The Last Heifer(「最後の牝牛」)では、ボクシングのリングの小さいバージョンの周りにきっちりと四角を作るように客席が組み替えられていた。座ってこのプラットフォームをじっと見るだけで劇的な期待が生まれてくる。チッポモレは比類のない壮大さで、下町のダンスのロック・スターになっている。我々は彼女を待った。
“heifer”は牝牛という意味だが、アメリカの黒人のコミュニティーでは、女性同士で使うひどい侮辱の言葉である。チッポモレのしばしば露出した乳首と気だるい動きは牛のような何かを仄めかす。しかし、私は彼女の真っ黒の衣装と動きに大きい猛禽類や神話のハーピーを認識した。彼女が急下降したあと上昇し、驚異的な翼長で山嶺の上を停空飛翔して、石壁に手際よく対処しているのを見る思いだ。しかし彼女が発するバイブ、そして牝牛という蔑称が、泰然自若とはいかない者達の不承認を浴びるかもしれない。彼女の、勇壮に保った、ゆっくりした軌道は、危うい端線に集中したままだ。仮面のような顔が汗だくになって、おそらく身体的には閉じ込められているかもしれないが、精神的には自由なのだ。

■ Miriam 2012
https://vimeo.com/55306911
■ Q&A: Miriam Post-Performance
http://jus2014.jcdn.org/nora/pg14.html
■ 2012年BAM上演時紹介映像
http://www.bam.org/dance/2012/miriam
■ rite riot 2013
https://vimeo.com/102473481
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■ インタビュー&リハーサル for rite riot
https://vimeo.com/76150720
『春の祭典』に着想を得たのソロ作品。「父のような自画像」の姉妹作で、黒人の肉体をオブジェとして探求したもの。
“生贄”“儀式”と、パフォーマンスを演じる側と観客側を対比するテーマを含んでいる。初演ではマンハッタンのガラス張りの高層ビルで上演された。